レイアウトコンテスト向きの水槽サイズの考察
レイアウトコンテスト用に、水槽を増やしたいと思っていましたが、サイズで悩んでいました。
120cmは床の強度を考えると置けないし・・・
60cmは今あるものと同じだし・・・
90cmなら置けるけど、高さ45cmは持て余しそう。
そこで今回は水槽サイズの考察をしたいと思います。
最近流行のワイド間のある水景やジオラマっぽい水景を作りたいと思い、レイアウトコンテストの写真集を用意しました。
2017のADAレイアウトコンテストの上位10作品の水槽サイズは以下の通りです。(幅×奥行×高さ)
1位:150×60×50
2位:120×45×45
3位:120×50×45
4位:120×60×45
5位:150×60×55
6位:120×50×50
7位:120×45×40
8位:150×60×60
9位:120×50×50
10位:120×60×45
やはり上位作品は皆、横幅120cm以上ですね。これくらいの幅があるほうが素材の選択肢が広がったりするので、迫力が出しやすいのでしょう。
そして奥行は最低でも45cmあります。遠近感の表現にはそのくらい必要になるということです。しかし逆に「トップクラスの作品でも奥行は45cmしかない」とも言えると思います。
そして高さです。上位10作品では45cmが最も低い高さです。
しかしこの高さについては、実際に何cmあるかということよりも、横幅とのバランスを考えたほうがよいと感じました。
ADAレイコンの過去作品を見てみます。
近年のグランプリ作品ではモスやシダ類といった、あまり高さを必要としない水草が多く使われていることが分かります。
おそらく60規格の高さ36cmや、90規格の高さ45cmというのは、有茎草を植えた際の利便性を考えて作られているのではと思います。有茎草を植えた場合、高さがないとすぐに水草が水面まで達してしまうため、トリミングの手間がかかることになります。
しかし近年の森の中を再現したようなレイアウトの場合、流木や石で作品の骨格を作り、そこにモスを活着させるというのが主流ですから、高さはそんなに必要ありません。
さきほどの10作品の縦横比率は以下の通りです。
1位:150×50(横3:縦1)
2位:120×45(横2.6:縦1)
3位:120×45(横2.6:縦1)
4位:120×45(横2.6:縦1)
5位:150×55(横2.7:縦1)
6位:120×50(横2.4:縦1)
7位:120×40(横3:縦1)
8位:150×60(横2.5:縦1)
9位:120×50(横2.4:縦1)
10位:120×45(横2.6:縦1)
これを見ると、縦1に対し、横2.4~3に収まっていることが分かります。
この比率が、ワイド感を感じるバランスの良い比率ということでしょう。
レイコン上位には、60cm水槽で上位を取る作品もありますが、それらについてもほぼ同様でした。幅が60cmしかなくても高さを25cm程度の水槽にすることで、ワイド感を出していました。
つまり、レイアウト向きの水槽とは
比率 横2.4~3:縦1
奥行 45cm以上
ということだと思います。
これを踏まえて水槽のサイズを検討していきます。
60cm規格水槽 :60×30×36(横1.6:縦1)
60cmワイド水槽:60×45×45(横1.3:縦1)
90cm規格水槽 :90×45×45(横2:縦1)
90cmスリム水槽:90×30×36(横2.5:縦1)
120cm規格水槽:120×45×45(横2.6:縦1)
これを見ると、60規格、60ワイド、90規格は縦横比が2以下で、先ほどの良い比率の範囲に収まっていないことが分かります。
90cmスリムについては縦横比はクリアしていますが、奥行が30cmと、あまりありません。奥行き感を出すのが難しいといえると思います。
120規格は両方の条件をクリアしていますが、総重量は250kg以上になりますから、なかなか置けるものではありません。そもそも水槽自体が重くて一人じゃ持てません。
ちょうどよいサイズはないものかとネットを探していたら見つけました。
それは・・・
プレココーポレーション
グラシアフラット750(75×45×30)!!
縦横比 2.5:1!
奥行 45cm!!
先ほどのバランスの良い水槽の条件を両方とも満たしています。
75cmは昔はよくあったサイズらしいのですが、今はほとんど見かけません。いいサイズだと思うんですが・・・
しかもこの水槽、一人で設置できるギリギリの大きさ・重さと言えると思います。
オールガラス水槽本体の重量を見てみます。
60㎝規格 :約10kg(ガラス厚5mm)
60㎝ワイド :約25kg(ガラス厚6mm)
90㎝規格 :約32kg(ガラス厚8mm)
グラシアフラット:約16kg(ガラス厚6mm)
90㎝規格になるとどのアクアショップの店員さんに聞いても、「重すぎるから一人での設置はやめたほうがいい」と言っています。
その点、この水槽なら60cmワイドよりも軽いです。水量も60ワイドより少ないので、ほぼすべての家庭で設置できるのではないでしょうか。
なぜこんなに良いサイズが廃れてしまったのか・・・
とにかくこの75×45×30というのが気にいりましたので75cm水槽を買うことにしました!
以上です。